2024 年 44 巻 p. 903-910
目的:高齢者のICT利用時間と睡眠との関連を明らかにする.
方法:65~84歳を対象にICT利活用の実態と健康,生活状況に関する自記式質問紙調査を実施した.分析では1日のICT利用時間を1時間未満群と1時間以上群に分類した.従属変数は睡眠時間,入眠潜時とし,ロジスティックモデルを用いて多要因の影響を調整し,睡眠時間,入眠潜時に関するICT利用時間のオッズ比(OR)を算出した.
結果:自記式質問調査に参加した324名のうち,ICT利用時間の回答が得られた202名を分析対象者とした.ICT利用時間が1時間以上(vs. 1時間未満)のものは,睡眠時間が7時間以上に関するORが0.49(p = 0.051)で境界域の有意性を示した.ICT利用時間と入眠潜時との関連は検出されなかった.
結論:高齢者における1時間以上のICT利用により,睡眠時間が短くなる可能性が示唆された.