2025 年 45 巻 p. 49-59
目的:意味づけの概念を明らかにし,その特徴と心理的ケアへの適用可能性を検討する.
方法:国内外の30文献を対象に,Rodgersの概念分析法を用いた.
結果:属性は【自己との対峙】【考え方の変容】【新たな自己の発見】【新たな解釈】が抽出された.先行要件は6カテゴリー,帰結は3カテゴリーが導き出された.
結論:本概念は,「直面する状況において自己と対峙する中で,考え方の変容や新たな自己を発見し,自分自身を再解釈するプロセス」と定義された.これにより,意味づけは,個人が直面する困難を乗り越える際の認知的アプローチとして,人としての成長や適応を促す重要な役割を持つことが支持された.また,意味づけの概念を心理的ケアに適用する可能性が示唆された.