日本看護科学会誌
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原著
看護小規模多機能型居宅介護に従事する看護師の看護実践自己評価尺度の開発と妥当性の検討
小野 博史渡邊 里香中西 永子河野 孝典粟村 健司芳賀 邦子撫養 真紀子真鍋 雅史新居 学坂下 玲子
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2025 年 45 巻 p. 60-71

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抄録

目的:看護小規模多機能型居宅介護サービス(看多機)は,通所,訪問,宿泊サービスを組み合わせた新しいサービスである.本研究の目的は看多機に従事する看護師に求められるコンピテンシーに基づいた看護実践自己評価尺度の開発と妥当性の検証にある.

方法:2021年6月末時点で開設されていた看多機729施設に所属する看護師を対象として,評価指標案を用いた質問紙調査を実施し,因子構造の決定と尺度の内的一貫性,妥当性を評価した.

結果:949枚のアンケートを配布し,865枚を回収した.欠損値がない649枚を分析し,9因子59項目で構成される尺度を開発した.各因子のクロンバックα係数は全て0.9以上であり,全ての因子における経験年数3年以上の得点は,有意に3年目未満の得点を上回っていた.

結論:開発した尺度は十分な妥当性を備えており,今後は看多機で提供されているケアを評価することへの活用が期待される.

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