2025 年 45 巻 p. 727-738
目的:緩和ケアを担う看護師のスピリチュアルケアに関する臨床判断の内容,根拠,ケア実践への反映を明らかにすることである.
方法:緩和ケア病棟に2年以上勤務する看護師9名に半構造化インタビューを実施し,Krippendorffの内容分析を行った.本研究は質的研究論文の統合基準チェックリスト(COREQ)に準拠して実施した.
結果:判断内容は【死への恐怖や生きる意味,存在価値に対する苦悩を全人的に推察する】などの3カテゴリであった.判断の根拠は【何気ない会話や日常生活に表れる価値観や特性を示す言動】などの3カテゴリであった.スピリチュアルケア実践への反映と評価は【看護師の専門性を生かしたスピリチュアルケアを提供する】などの3カテゴリであった.
結論:看護師は,スピリチュアルケアにおいて,患者の価値観,特性,内的変化を根拠に,死の恐怖や生の意味を推察し,時間制約を意識し現状と価値に即したケアの方針を判断した.