2025 年 45 巻 p. 916-926
目的:看護師として働く小児がん経験者が闘病体験を意味づけるプロセスを明らかにする.
方法:看護師として働く小児がん経験者7名にインタビューを行い,TEM(複線径路・等至性モデル)を用いて分析した.
結果:入院治療に伴い,【見えない出口に入院治療の意味を探求】する闘病は,時間の経過とともに【楽しい共同生活】となる.治療終了後に社会に戻ると【刺さる偏見の目による傷心】となるが,後に【特別な体験】とし【病者に還元できる軌跡】として看護師を目指すようになる.看護師として闘病体験は【類似病者への支援の源】と意味づけ【自己形成の構成要素】を経て【患者への共感性の基軸】であると意味づけていた.
結論:看護師として働く小児がん経験者が闘病体験を意味づけるプロセスは,闘病体験を患者への共感性の基軸として看護に活用していくプロセスであった.小児がんの闘病体験を活かし,尊厳を持って生きている様が示された.