日本看護科学会誌
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生命感情の湧きあがりの研究
-死を意識した病者体験をもつ中高年者へのインタビューを通して-
新木 真理子
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2002 年 22 巻 2 号 p. 23-33

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抄録
本研究は, 生命感情の湧きあがりの理論枠組みを, 実証的に明らかにするために取り組まれた研究である. 研究方法としては, Grounded Theory approachを用いた. 調査対象は, 死を意識した病者体験をもつ中高年者20名である.
データ収集は, 半構成的面接を用い, 継続的比較分析を行なった.
分析の結果, 生命感情湧きあがりの様相として,「いつものからだの感じ」「生きているからだの感じ」「ここに在るというからだの感じ」という3つのカテゴリーが抽出された. また, 生物的感覚, 生活感覚, 自己の価値意識を核とした生命感情湧きあがりの構造が見い出された. 生命感情は, 生物的感覚, 生活感覚あるいは, 自己の価値意識と結びついた生物的・生活感覚が, 意識の潜在層から意識の顕在層に移行する過程において, 湧きあがる. また「生きているからだの感じ」と「ここに在るというからだの感じ」は, 意識化の体験を経て,「いつものからだの感じ」へと発展していくことが明らかとなった.「いつものからだの感じ」は, この理論構造の中核カテゴリーとして位置づけられる. この研究結果は, 看護者が自らを含めた人間の「いつものからだの感じ」に敏感になることの重要性を示唆している.
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