2021 年 52 巻 6 号 p. 331-336
油含有土壌の掘削後バイオレメディエーションは好気処理が主流である.好気処理では土壌に酸素を均一に供給する必要があり,酸素の供給が均一にできない場合,その箇所は嫌気環境となる.嫌気環境では,発酵などの嫌気分解が進行するため,その状態で酸素供給のために攪拌等を行ってしまうと,臭気が拡散され周囲の作業環境が劣悪になる.
本報では,油含有土壌のバイオレメディエーションによる盛土試験を行った際に発生したにおい問題が油分分解に与える影響とにおいを拡散させずに浄化を進行させる方法を検討した結果について述べる.