日本精神保健看護学会誌
Online ISSN : 2432-101X
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原著
ピアサポーターとともに行うWRAPクラスの意味
~医療観察法病棟WRAPクラス参加者へのインタビューから~
瀧ノ上 恵寺下 修小島 直也村山 直子柳澤 節子松本 佳子
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2022 年 31 巻 1 号 p. 48-56

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抄録

本研究は,医療観察法病棟の患者にとって,WRAPクラスの運営をスタッフとピアサポーターがともに行う意味を見出すことを目的とした.WRAPクラスに2クール以上参加した患者7名を対象とし,インタビューを実施した.内容を分析した結果,49のコードから,回復した当事者だからこその魅力,尊重し合い垣根を越えた関係性,支え合い高め合える居場所の3つのカテゴリと12のサブカテゴリが抽出された.結論としては,ピアサポーターのWRAPを使って回復した姿,スタッフとピアサポーターの対等な関係性や医療者と当事者の垣根を越えた関係性に希望を感じ,医療観察法病棟という強制管理下でも,WRAPクラスの場は,参加者同士が支え合いWRAPのスキルや回復に向けた意欲を高め合える居場所になっていたことが見出された.

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© 2022 日本精神保健看護学会
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