日本精神保健看護学会誌
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精神看護学における「対象者の強み(ストレングス)を生かした看護実践」に関する教授活動の実態調査
竹林 令子
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2024 年 33 巻 1 号 p. 98-105

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抄録

目的:本研究の目的は,精神看護学分野におけるNCFPS教授活動の実態調査を行い,教授活動の課題を整理することである.方法:国内看護系大学(285課程)の精神看護学科目責任者各1名に質問紙調査を行った.調査期間は2020年9月中旬から10月末であった.著者が所属する大学の倫理審査委員会の承認を得て行った.結果:72校の回答を分析対象とした.71校が教授活動を実施しており,66校がNCFPSに関する実践モデルとして,【ストレングスモデル】を用いていた.【講義・演習】の課題は,【講義・演習の段階で「対象者の強み(ストレングス)を生かした看護実践」をイメージすること】,【実習】の課題は,【ストレングスに着目する意味を理解し,実践に結び付けることの難しさ】であった.考察:昨今の精神保健医療の動向を反映した教授活動を行う傾向にあるが,充実した教授活動までに至っていない可能性があることが示唆された.

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