日本精神保健看護学会誌
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資料
精神医療機関における新人看護職員の研修に関する実態調査
~施設の特徴と研修内容との関連~
河野 あゆみ松田 光信牧野 耕次奥野 裕子佐藤 史教大平 幸子冨川 順子精神保健看護学会教育の質向上委員会
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2024 年 33 巻 1 号 p. 125-137

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抄録

精神科病床を有する施設における新人看護職員研修の内容と各精神医療機関の特徴との関連を明らかにすることを目的に実態調査を実施した.対象者は,全国の精神科病床を有する1,619施設の教育担当者とし,対象者が所属する施設の特徴と,新人看護職員研修の内容に関するWebアンケートによる無記名自記式調査を行った.収集したデータは,χ2検定を用いて分析した.結果,246人から回答が得られ,分析対象は214人(回答率13.2%)となった.χ2検定の結果,精神科を主とする病院で行う新人看護職員の研修内容には,グループ支援,精神の病態やアセスメント,向精神薬,自立支援や家族援助,隔離や自殺予防を含む医療安全など,精神科ならではの内容が含まれていた(p < 0.05).本研究結果を踏まえ,看護基礎教育機関においては,多様な学習方法により看護実践能力の育成に関する教育を展開することの必要性が示唆された.

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