第四紀研究
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特集「“ナウマンゾウのいた頃”―千葉県袖ケ浦市吉野田の化石発掘調査報告―」
下総層群清川層堆積期間 (MIS7) の古気候状態
―花粉ほか代理指標からの考察―
奥田 昌明, 百原 新, 平山 廉, 岡崎 浩子, 兼子 尚知
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2006 年 45 巻 3 号 p. 217-234

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抄録
千葉県吉野田の下総層群清川層は, 約20万年前の古動植物群を産する化石密集層で知られるが, この動物群の一部が現在の中国揚子江河口域以南の亜熱帯種に類似するのに対し, 植物群は関東地方北部の冷温帯を示唆するなど, 互いに共存しえないほどの古気温推定上のずれを与える問題が生じていた. この問題点を説明するために, 本稿では清川層の花粉群組成を調べるとともに, 同時代の記録として過去43万年間の琵琶湖花粉層序を参照した. また, 房総半島と揚子江河口域の現在の気温状態を比較した. さらに, 地球軌道要素の変動に基づく日射量変動の電算結果を検討した. 結果として, MIS7に対し気温年較差の増大を仮定し, 吉野田動物群の一部が夏の気温に, 植物群がおもに冬の気温に規制されていたとするならば, 両者のずれが整合的に説明されうることを述べた. 年間総熱量の反映としての年平均気温は, 年較差増大を仮定するならば, 現在よりやや低温が要求される.
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© 2006 日本第四紀学会
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