第四紀研究
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特集「“ナウマンゾウのいた頃”―千葉県袖ケ浦市吉野田の化石発掘調査報告―」
下総層群清川層の大型植物化石群とそれにもとづく古気候復元
百原 新斎木 健一奥田 昌明
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2006 年 45 巻 3 号 p. 211-216

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抄録

千葉県袖ケ浦市吉野田の更新統下総層群清川層 (MIS7.3) から, ナウマンゾウやシカ, カメ類化石とともに11分類群の大型植物化石が取り上げられた. 大型植物化石群は, サルスベリ属, ハリモミ近似種, ブナ, フジを含み, いずれも印象化石だった. このうち, サルスベリ属はヤクシマサルスベリ近似の化石種に同定された. 吉野田の当時の気候は, シマサルスベリの北限の温量指数102℃月前後の気温条件と推定された.

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© 2006 日本第四紀学会
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