東海大学文学部
2017 年 56 巻 3 号 p. 97-110
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地理的情報処理技術の進展と天文考古学の導入によって,太陽の運行を見据えながら夏至の日の出に軸線を合わせた祭儀施設の存在や,火山の頂上に軸線を定める前方後円(方)墳の存在が指摘できる.これら新知見をふまえると,日本の古代社会は太陽信仰と火山信仰に依拠したことがわかる.このような遺跡と周辺景観の関係を重視する考古学の見方は,ジオパークの今後の展開にあたっても充分に活用可能である.