ルーマニアにおける「伝統的」牧畜生活の変容と持続

トランシルヴァニアの山村を事例として

抄録

本発表は、ルーマニアの一山村での調査をもとに、「伝統的」な牧畜生活がどのように持続、変容しているのかを検討することを目的とする。村のヒツジ飼育においては、共有地の活用に加え、個人所有地も「半コモンズ」的な特徴を持って利用されてきた。住民のライフスタイルが多様化した現在では、こうした土地利用が様々な住民の軋轢を生み出している。現代農村における「伝統的」牧畜のあり方や意味について検討する。