抄録
本研究では,全国の特別支援学校(知的障害,肢体不自由)の特別支援教育コーディネーターの教員に質問紙調査を実施し,保護者を対象とした教育相談について検討を行った.その結果,特に傾聴,受容,共感等の相談全体を通した保護者への姿勢・態度が大切にされていた.そのほかには,情報収集・聞き取り事項や主訴を明確にしていくこと,助言方法・内容が重視されてい た.これらのアプローチには,保護者の心情(内面)へのアプローチと保護者の表出を促す外面へのアプローチがあり,どの相談にも共通する対応と保護者により異なる個別の対応があることが示唆された.またアセスメントをしたり,相談の成果を出したりしていくことよりも,相談における姿勢・態度や情報収集・聞き取り事項,助言が重視される傾向が示された.より具体的な支援・指導や進路について検討するには,アセスメントツールの活用や専門機関との連携を促すことが必要 だと考えられる.