抄録
本研究の目的は,知的障害特別支援学校における外部専門家が機能するための要件を検討することであった.外部専門家活用の取り組みにより,外部専門家が機能していると評価されたA校に勤務する9名の外部専門家に対し,外部専門家と特別支援学校の双方の要件に関する質問紙調査とインタビュー調査を行った.分析の結果,外部専門家は「問題状況の分析」を要件としていた.特別支援学校は,体制整備等を包括した「活用のための計画」を要件ととらえていた.外部専門家活用の機能化には相互作用による3段階のプロセスがあり,第一は外部専門家の学校理解と特別支援学校の計画,第二は外部専門家の分析と特別支援学校の連絡調整・議論促進,第三は双方による協働であった.この維持には,全体統括を担う特別支援教育コーディネーターの存在が重要と考えられた.