抄録
本研究は,知的障害特別支援学校A校において,学校主体で作成されてきた個別の教育支援計画を,本人・保護者が主体となって作成する「私の応援計画」へと改変したことに関し,その効果の検証を生徒の計画への記載内容と教員の意識の変容に基づき行った.その結果,生徒は「私の応援計画」の作成を通して,自らの生活に関する願いや目標と,それを達成するための方法を具体的に考えられるようになった.また,教員は生徒の変容を実感したことにより,計画を主体的・意欲的に活用し,有用性を強く感じるようになるなど,個別の教育支援計画に対する意識が大きく変容した.これらの実践と効果の検証により,「私の応援計画」は生徒が自らの夢や願いを大切にし,自分の将来をイメージして目標を設定したり,自己評価したりするといったキャリア発達に寄与する取組であるとともに,プランニングの能力を高めるためのツールとしても有効であると推察した.