抄録
産業医および産業看護職が職場で発達障害を有する労働者に対応する事例が増えている. 事例はときに職場での対応困難事例となっていることもある.その要因として,“ 一般雇用で求め られる職務の難しさ ” 等が挙げられる.主治医等専門家と連携して,産業医は発達障害者が継続的 に働いていくために職場で必要な配慮を検討し,職場の支援を得るべくコーディネートすることが できる可能性がある.主治医と産業医の役割,思考パターンの違いを理解したうえで連携することが必要なため,本稿では産業医の思考パターンと産業医ができること,専門家との連携の期待について言及する.