発達障害研究
Online ISSN : 2758-9048
Print ISSN : 0387-9682
自閉スペクトラム症児における親面接式自閉スペクトラム症評定尺度と日本感覚インベントリーの関連についての検討
古藤 雄大永井 利三郎森 瞳子田川 哲三船戸 正久
著者情報
ジャーナル フリー

2021 年 43 巻 3 号 p. 338-349

詳細
抄録
発達支援センターで療育を受けている自閉スペクトラム症児 93 名の症状と感覚特性の関 連を親面接式自閉スペクトラム症評定尺度(PARS-TR)と日本感覚インベントリー(JSI-R)を 用いて検討した.幼児期を対象とした PARS-TR は 0 点から 68 点で,5 点以上の場合は自閉スペ クトラム症が示唆される.JSI-R は視覚と聴覚,触覚,嗅覚,味覚,前庭感覚,固有受容覚の各領域の特異性を評価するもので,全体得点は 0 点から 588 点をとる.今回の調査における PARS-TR の現在の状況における平均得点は 25.3 点,JSI-R 総合点の平均は 144.8 点であった.対象者の 64.5 %が感覚の特異性を抱えていることが明らかとなった.また,対象児の症状と,触覚や聴覚, 視覚,前庭感覚,固有受容覚等複数の感覚領域との間に有意な相関が見られた.自閉スペクトラム 症の症状にはさまざまな感覚特性が複雑に関連しており,それぞれの症状や特徴だけでなく,背後に存在している感覚特性に配慮した支援を考えることが重要である.
著者関連情報
© 2021 日本発達障害学会
前の記事
feedback
Top