日本インテリア学会 論文報告集
Online ISSN : 2435-5542
Print ISSN : 1882-4471
17世紀フランスの住居のインテリアとその変遷
ルイ14世様式の成立の背景その2
片山 勢津子
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

1995 年 5 巻 p. 75-82

詳細
抄録
ルイ14世の時代にインテリア様式が成立した要因について,本研究では住様式の観点から考察することを試みた。その結果, ランブイエ邸に始まるサロンという邸宅での私的な社交が,住居のインテリアの発達を促したことが認められた。住居の社交空間は,前編においてみたように,公私へと分化しながら発達していく。この部屋の機能分化が,家具や装飾,室礼などの形式化を促し,個性的なデザインを生み出した。 しかし,ヴェルサイユ宮殿には私的な社交生活は存在しなかった。つまり,公私に分化したうちの公的社交空間のインテリア様式が, ここにルイ14様式として形成されたと考える。
著者関連情報
© 1995 日本インテリア学会
前の記事 次の記事
feedback
Top