抄録
日本の石油化学産業は、多くの導入した技術を基に自社開発を進め、競争優位を獲得してきた。本研究は、技術導入が研究開発能力に与える影響のメカニズムの実証を目的とする。分析では、2009年と2013年における石油化学産業の技術導入データを利用したネットワーク分析後に、パネルデータによる統計分析を行った。その結果、技術導入が組織の研究開発能力に与える正の影響と、その限界効果を実証した。同一企業から技術を導入したことにより形成される外部知識ネットワーク効率性が、研究開発能力に与える影響も同様であった。以上より、技術導入がもたらす効果の背景に、外部知識ネットワークを活用した技術知識移転がある可能性を実証した。