システム農学
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研究論文
家畜ふん尿処理システムに対する住民意識の分析
長命 洋佑中川 悦光小島 英紀広岡 博之
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2005 年 21 巻 1 号 p. 15-24

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抄録
京都府八木町の北地区にある「八木バイオエコロジーセンター」は、家畜廃棄物(ふん尿)を利用して堆肥や液肥を作り出し、またメタンガスから電気を発生させる家畜ふん尿処理システムである。本研究では、八木町の住民を対象にバイオエコロジーセンターに対するアンケート調査を行い、住民の評価がどのような要因によって影響されているのかについて明らかにすることを目的とした。アンケート調査は、八木町立中学校の保護者とバイオエコロジーセンターが立地している自治会において実施した。本研究に用いた回答者の内訳は男性74名、女性173名であった。3つの質問項目に対して主成分分析を行った結果、5つの主成分因子(いわゆる指数)が析出された。最初の質問項目からは「バイオエコロジーセンターへの総合評価指数」、2つめの質問項目からは「堆肥利用農産物評価指数」、3つめの質問項目からは「環境行動意識」、「ごみ分別行動指数」、「再利用行動指数」が析出された。本研究では、「バイオエコロジーセンターへの総合評価指数」を目的変数とし、それに対する他の要因の影響を最小2乗分散分析法によって調べた。分析の結果、職業、八木町への愛着の効果および居住地と八木町への愛着の交互作用の効果で有意性が認められた。八木町に対して愛着のある住民ほどバイオエコロジーセンターに対して高い評価をしている傾向がみられ、その中でもバイオエコロジーセンターが立地している北地区の住民ほどその傾向が強いことが明らかになった。さらに、バイオエコロジーセンターの機能について認知している住民ほどバイオエコロジーセンターをより高く評価している傾向の強いことが明らかになった。
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© 2005 システム農学会
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