システム農学
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総説
地球観測衛星データの食料安全保障分野への利用
大吉 慶貫井 智之祖父江 真-
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2014 年 30 巻 1 号 p. 27-33

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抄録

地球観測衛星データから、農業統計情報や農作物の生育に関する早期警戒情報を得られることができれば、食料安全保障に関わる意思決定において有用である。宇宙航空研究開発機構(JAXA)に属する筆者らは、国内外の研究機関や大学、利用者となる機関と連携して地球観測データの食料安全保障分野への利用に関わる研究開発を実施してきた。地球観測衛星データを活用する総合的な作物監視システムを実現するには、耕作地図作成システム、農業気象および生育監視システム、単収・収量推定システムといったサブシステムが必要である。JAXA はこれまでに、特に米の作付面積・収量推定、農業気象を把握するための手法およびシステムの研究開発などを実施してきた。本稿では地球観測衛星データの農業監視に関わる国際的な枠組みと、JAXA がこれまでに開発したシステムのプロトタイプとその利用について紹介する。

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© 2014 システム農学会
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