灯油等の高引火点の可燃性液体は,ミスト状態では引火点以下の温度でも容易に着火することが知られている.これらのミストの着火エネルギー測定値は先行研究ごとに差が大きく,約4 mJ から約200 mJ までの報告がある.このような測定値の差は,ミスト粒径や濃度などの測定条件に起因すると考えられるが,現在までにこれらの測定条件と着火エネルギーの関係は十分に把握されていない.本研究では,メディアン径約5 μm の灯油ミストについて,粉じん用最小着火エネルギー測定装置(MIKE-3, Kühner AG)を転用し,各種条件と着火エネルギーの関係を調査した.その結果,ミスト濃度及び放電電極の間隔が着火エネルギー測定値に大きく影響することを確認した.また,従来データと比較して大幅に小さな着火エネルギー(推定1 mJ 以下)が得られた.