現代監査
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公認会計士の使命と内部監査
武田 和夫
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2013 年 2013 巻 23 号 p. 35-42

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抄録

わが国の「公認会計士法」の起源は,明治42年の日糖事件とその後の『公許会計士制度調査書』にみることができる。そこで,公認会計士法制定までの経緯と平成15年改正の内容を考察することにより,当時の職業会計士の業務内容を詳らかにし,公認会計士の使命がパブリックの概念を意識することにあり,その結果,経済主体のガバナンスの支援と内部統制のチェックを遂行することが業務の本質になることを解明した。

その上で公認会計士による監査業務と内部監査の共通性を指摘し,公認会計士の内部監査への関与方法について,外部者と内部者の2つの立場から検討を加えている。前者としての立場からは,内部監査部門との共同実施の形態をとり,専門的知見に基づいた内部監査サービスを提供しなければならない。また後者の立場からは,パブリックの概念を保持することの重要性を指摘した。

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© 2013 日本監査研究学会
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