行動経済学
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第5回大会プロシーディングス
非協力探知型情報構造を持つ囚人のジレンマにおける協力の選択についての実験研究
西原 宏鍵原 理人渡邉 淳一
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2011 年 4 巻 p. 141-144

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抄録
囚人のジレンマの利得構造の下で,プレイヤーの先手/後手の手番はランダムに決められ,先手が非協力行動を選択する場合にのみその行動が後手によって観察されるとする.このゲームと通常の囚人のジレンマとの相違は情報構造の違いに帰着する.情報構造がこのように修正された囚人のジレンマを非協力探知型情報構造を持つ囚人のジレンマと呼ぶ.非協力探知型情報構造を持つ囚人のジレンマには,利得構造がある一定の条件を満たすとき,双方のプレイヤーが協力的戦略を選択して協力行動がプレイされるナッシュ均衡が存在する.本研究の目的は,このゲームの協力的戦略の選択比率が,通常の囚人のジレンマの協力的戦略(協力行動)の選択比率に比べて,高いか否かを実験によって検証することにある.実験の結果,理論とほぼ合致する範囲の利得構造において,協力的戦略の選択比率は非協力探知型情報構造を持つ囚人のジレンマで高まることが示される.
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© 2011 行動経済学会
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