日本醸造協会誌
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解説
LC-MS/MSを用いた醤油および植物性食品中のニコチアナミンの定量分析
山口 仁美
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2013 年 108 巻 10 号 p. 716-723

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抄録

ニコチアナミンは高等植物に広く存在する非タンパク質構成アミノ酸である。近年,ニコチアナミンの抗高血圧作用が報告されており,食品に含まれるニコチアナミンの健康作用が期待され,様々な植物性食品における含量が報告されている。しかし,これまでの分析法には,醤油中ニコチアナミンを測定する上で問題があった。そこで,著者はマルチモードODSカラムのScherzo SW-C18を用いる高速液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法(LC-MS/MS)による,醤油およびその他の植物性食品のニコチアナミン分析法を確立したので,解説いただいた。今回示した分析法は,複雑なマトリックス(夾雑成分)の中から,イオン性で高極性の微量な機能性成分を,汎用的な手法で選択的かつ高感度に分析することを可能にしたものであり,食品中の他の機能性成分や危害要因の分析に,今後,この手法を応用できるので,ご一読いただきたい。

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© 2013 公益財団法人 日本醸造協会
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