日本釀造協會雜誌
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添加乳酸菌を利用する酒母に関する研究 (第2報)
薬物耐性変異株添加による山廃酒母育成と育成過程における乳酸菌の生態
柳沢 羊平吉田 弘福井 作蔵
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1975 年 70 巻 6 号 p. 420-423

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抄録

薬剤耐性乳酸菌, Lemonosto cmesenteroides Y-32およびLactobacillus sake Y-314, を山廃酒母立て時に同時添加して, これら乳酸菌の酒母育成過程における生菌数の消長, すなわち生態を動的に追跡した。本実験の範囲ではLeuc. mesenteroides Y-32が酒母育成中の主たる乳酸菌となることが明らかになった。また, その主たる要因として, L. sakeが15℃ にならなければ生育出来ないのに対し, Leuc. mesenteroidesは打瀬7℃ においても生育出来ることによる, 所謂温度感受性の差をあげることが出来る。

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