日本釀造協會雜誌
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清酒もろみ中の清酒酵母群について (第7報)
醸造酵母の増殖に及ぼす汲水濃度および乳酸リンゴ酸の影響
中田 久保金子 清後藤 英之壱岐 正彦坂井 劭
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1980 年 75 巻 11 号 p. 921-925

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抄録

1. 清酒酵母6株, 焼酎。泡盛 (アルコール) 酵母4株, ピール酵母4株, パン酵母4株, ワイン酵母4株, Pichia farinosa 1株, Candida guilliermondii 1株, Hansenula anomala 1株, 計25株についてそれぞれ単独に増殖量を検討したところ, 汲水歩合を110%とし, 乳酸でpHを3.1に調整したものは清酒酵母群が圧倒的に多く増殖するが, リンゴ酸にてpHを3.1にすると産膜系酵母群が圧倒的に多く増殖する。
2. 汲水にKClを加工して汲水歩合いを2,000%とし, リンゴ酸でpHを3.1に調整すると, ワイン酵母群の増殖が特に3日目に顕著となった。なお合成培地で蒸米無添加のものはPichiaの増殖量が最も多かった。

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