日本醸造協会誌
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常陸鴻巣からの発信
木内 造酒夫
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2006 年 101 巻 6 号 p. 370-375

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抄録

木内酒造は1823 (文政6年), 常陸の国, 那珂郡鴻巣村の庄屋, 木内儀兵衛によって蔵の歴史が始まった。儀兵衛は水戸藩の藤田東湖と姻戚関係にあり, 尊王思想を支援し, 酒の名を「菊盛」とした。その基本にはすべて「こだわり」がある。顔が見える人々により作られた最上の原料と, 創業以来枯れを知らない井戸水。これらの材料と優れた技術が組み合わさり, こだわりの旨さが表現されている。
木内酒造の歴史に新たに加わったのが,「常陸野ネストビール」である。平成6年, 酒造法が改正され, 膨大な量でなくてもビールの醸造ができるようになり, このビールが誕生した.日本酒造りで磨き抜かれた技と, 世界中からこだわりの眼で選んだ原料により最高の味を導きだした.ドイツ, イギリス, アメリカと, 世界のコンテストで金賞を連続受賞, 世界進出が本格化している木内酒造にその経営方針についてお伺いした。

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