日本醸造協会誌
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酒造原料米の精米経過と精米損失について
丸山 新次弥永 俊次小林 健福田 央志垣 邦雄大場 俊輝
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1988 年 83 巻 4 号 p. 265-271

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抄録

一般米12点, 吟醸米8点につき精米中経時的にサンプリングし, 精米経過と精米損失の関係について検討した。
見かけの精米歩合は一般米70.5%, 吟醸米40.4%であった。吟醸米については, 59BYと比べ高度精白化が進んでいた。
精米損失の少ない試料においては, 精米損失の多いものと比べて重量分布のモードより軽い部分が単純な分布を示した。
一般米においては, 精米1時間目の真精米歩合と精米損失との相関係数r=0.754で1%危険率で有意であった。精米1時間の真精米歩合が小さいほど, すなわち精米速度が速いほど精米損失は少なかった。一般米の精米損失が少ないメーカーにおいては, 吟醸米の精米損失が多い傾向が見られた。
終りに, 試料を提供していただいた各清酒製造場に感謝いたします。

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