1998 年 93 巻 1 号 p. 42-51
醸造技術や技能は, 科学技術の発達と共に少しずつ変化している。わが国の誇る醸造技術や技能は, 正しく伝承されるべきであり, 後世に受け継がれていかなくてはならない。
いくら科学技術や設備機器が発達しても微生物の働きによって醸しだされる醸造の基本は, そんなに大きく変化するものではない。しかし後継者不足や人件費の高騰により多くの技術者を確保できない現状を考えると, 醸造技術の伝承はかなり難しいものになってきている。
そこで, 2回に亘って原料処理から製品に至るしょうゆの基本技術 (キ下ポイント) を微に入り細に入り披露戴いた。