2021 年 9 巻 p. 57-62
整形外科医である筆者は,某政令指定都市にある大規模急性期病院で,2010年より臨床倫理活動を開始し,倫理コンサルテーションチーム(ECT)のマネジメントに携わってきた。まず,ECTの病院組織内における位置づけを明確にし,また,ECTの役割を倫理コンサルテーションと臨床倫理の啓発・教育と定めた。倫理コンサルテーションの内容を電子カルテに残せられるように,統一した書式を米国より導入し,倫理コンサルテーション情報の管理を一元的に行えるようにした。啓発・教育目的に院内職員向けに,講義と事例検討会を組み合わせた研修会を定期的に開催した。その結果,ECTへの相談件数は徐々に増加してきた。コンサルテーション・ニーズの把握,ECTメンバーのスキルの維持・向上,人的資源の拡充,ITを利用した研修会の開催,地域との連携などが今後の課題である。