抄録
ZnTe中に電気陰性度の大きく異なる酸素をわずかに(~5%)添加すると、酸素に起因する不純物バンドとホスト材料であるZnTeの伝導帯がバンド反交差を起こし、低エネルギー(E-)サブバンドと高エネルギー(E+)サブバンドが形成されることが知られている。価電子帯からE-, E+バンド、およびE-からE+バンドへの3つの光吸収過程を活用することができれば、太陽光スペクトルを幅広く吸収することができ、高効率太陽電池の実現が期待できる。本研究では、分子線エピタキシー法により酸素濃度を変化させて形成したZnTe1-xOx薄膜の成長を行い、中間バンドに関する光学特性を評価した。