抄録
これまで,拡散制御層を用いてp型ZnTeへAlを低温で熱拡散させることにより良質なpn接合が形成でき,市販品レベルの効率を有する緑色LEDの試作に成功しているが,ZnTeの自己吸収効果が大きいので,これを軽減化するためにn型側(Al電極側)から光を取り出すことが望まれる.そこで,本研究では,これを実現するために,ウェットエッチング液を用いてAl膜をエッチングし,最終的にAl膜の膜厚を10nm程度まで薄くすることにより光を透過させることが可能な手法,即ちAl電極透明化のための技術開発を行なった.具体的には,Al薄膜のエッチング基礎特性を明らかにすると共に,Alの薄膜化を達成することを目的とした.