脂質高分子膜を用いたコルチゾール検出の検討

抄録

唾液バイオマーカーによるストレス評価は，即時診断できれば有益な診断技術になると考えられている．筆者らは，ストレス性疾患のバイオ マーカーとして有望なコルチゾールを対象とし，分析技術の開発を行っている．脂質，可塑剤，ポリ塩化ビニルから構成される脂質高分子膜と コルチゾールとの相互作用による膜電位変化を測定することでコルチゾールの定量を試みた．脂質高分子膜とコルチゾールの化学的性質を考慮して，用いる脂質および可塑剤の組成や組成比を検討し，最適な膜組成を検討した．