抄録
今日、地球環境の観点から高効率電動機の開発が強く求められている。小型電動機の電気・機械変換効率を評価するためには、まず電動機の軸出力を正確に計測しなければならない。この計測に対し、直流発電機は極めて有効である。つまり、今日の電気計測技術を用いれば、直流発電機の電機子に繋がる負荷電力の計測誤差は無視できる。従って、直流発電機鉄損の計測、粘性制動係数とクーロン摩擦に基づいて生じる損失の計測が可能となれば、直流発電機は有用な負荷装置となり得る。本稿では、電流源で構成する制御電源を用いることにより、従来取り扱いが厄介であったクーロン摩擦力の一測定法について報告する。