抄録
ノート型PC等のポータブル電子機器に搭載される電子部品の性能向上に伴い熱対策が課題となっており、空冷ファンよりも冷却能力の高く低騒音の液冷システムが注目されている。しかし、冷却液を駆動する遠心ポンプの大きさが、機器のさらなる小型化・薄型化の妨げになっていた。そこで本研究では、ポンプ可動子を配管内部に設置できる省スペース型のマイクロポンプを提案した。本ポンプは弾性板を永久磁石に作用するトルクで揺動させるもので、流量が大きいが低い吐出圧力が課題であった。今回、ポンプを複数個直列に配置することで高圧力化を達成するとともに、実際に液冷システムを構築し冷却性能を評価したので報告する。