抄録
最近我々は,有機酸をベースとするめっき浴からFe-Ni合金膜を作製し,Feが22-30 at.%付近で良好な軟磁気特性を示すこと報告した。 我々の報告したFe-Niめっき膜は,1.装置が簡便であり工業的に有利なウェットプロセスを用いていること,2.歪み取り焼鈍などの熱処理を施すことなく良好な軟磁気特性が得られること,などの理由から,フラックスゲートセンサー用コア材料として応用できれば,センサーの低コスト化に寄与可能であると考えられる。本研究では,非晶質化を促すことによる低保磁力化を検討したのでその結果を報告する。