抄録
化石燃料の枯渇,地球温暖化などのグローバル環境問題が全人類の課題となっている現状において,クリーンなエネルギーを利用した太陽光発電の更なる普及が大いに期待されている.そこで近年,注目を浴びているのが,低コスト化が可能な色素増感太陽電池である.色素増感太陽電池は,シリコン型太陽電池に比べて材料が安価で製作も容易であり,理論上の変換効率が高い. 色素増感太陽電池の発電効率は,光電極の構造,電解質,対極,色素などの各構成要素に依存する.本研究では光電極の構造に着目し,酸化チタン電極材料をプラズマ処理などによる表面改質を期待し,色素増感太陽電池の効率に及ぼす影響について検討する.