抄録
発表者は現在経路提案システムに取り組んでいる。ここでは出発地、目的地、経由地候補集合がそれぞれ1つ指定されると、出発地から候補集合内の経由地1つを経由して目的地に至る経路が探索される。この種の経路探索の手法として、地図上の各節が合計k回異なるk個の枝で現れるように構成された最短経路機を作成するk-SPT法が提案されてきた。発表者はk-SPT法は無向グラフと有向グラフが混在する場合に正常に動作しないという問題を見出した。そこで解決手法として、k-SPT法で使用されている隣接リストを拡張し、一方通行をそのまま記述した隣接リストと、反対方向に記述した隣接リストの2種類の隣接リストを組み合せるようにする。