抄録
本稿では、我々が開発を行ったファストリカバリーダイオード(FRD)を用いた誘導性エネルギー蓄積型パルスパワー電源について述べる。開発に際して、入力エネルギーは250mJとし、電流容量と逆回復時間の異なる2種類のFRDと、可飽和トランスのインダクタンスを変えた際の比較実験を行った。最終的に立ち上がりが3~5ns、パルス幅が10ns以下、出力電圧が40kVの高速立ち上がりナノ秒パルス電源を作製した。また、作製したFRDパルスパワー電源を用いて高繰り返し動作時に生成されるプラズマの観測を行った。