抄録
教育用モデル計算機KERNELは計算機アーキテクチャの学習を対象としたモデル計算機である。これまではFPGAとスイッチやLCDを搭載した1枚の基板上に実現していたが、機器の拡張性や更新コストに問題があった。そこで、本研究ではAndroidタブレットを利用して入出力デバイスを実現することにした。まず、Android端末のインタフェースを介してデータを読み書きし、モデル計算機を実装したFPGAボードと通信する機能を開発した。これにより従来の学習環境に沿った機能を実現した。次に、Android上で動作するモデル計算機シミュレータを開発した。一般にはスマートフォンが普及しているため画面サイズに応じたGUIを設計することにより、自宅学習可能な学習環境を実現した。