抄録
生体は外部刺激の強さにより応答が異なることが知られている。外部刺激が弱いところでは不感,強いところでは不活性化・死滅を引き起こす。しかしストレスに対処しようとする反応が起こる。この防御反応は生体を活性化する場合がある。パルス的な強い電界(Pulsed Electric Field : PEF)は比較的強い生体作用を有することが知られており、細胞に印加すると非熱的に細胞膜に小孔が形成され、細胞内外の物質透過性を一過的に促進する。本研究は,PEFで刺激を与えた酵母の増殖やアルコール発酵への影響を調べることを目的とし、最終的にはこれらを制御したいと考えている。