抄録
現在、2人零和完全情報ゲームは研究が進んでおり、将棋においては人間のトッププレイヤと同等のレベルにまでなっている。しかし、多人数零和不完全情報ゲームである麻雀は、将棋ほど研究が進んではいない。この要因は複数存在するが、その1つに麻雀が不完全情報ゲームであることが挙げられる。次に自分が引く牌や相手の手牌が見えないため、それぞれの盤面において自分が何の牌を切るのが最適なのかを判断できないことが多い。そこで本論文では、和了することは出来るがそれ以外のことができない麻雀AIに、降りや回し打ちといった選択を与えることにより、盤面に適した行動ができる麻雀AIを作成する。