抄録
ワイドギャップ半導体であるGaNは,発光ダイオード等の光デバイスに広く応用されている材料であり,また次世代パワーデバイス用材料として注目を集める材料である.従来からGaN成長用基板には,サファイアが用いられてきたが,応用上の優位性への期待等を背景に,その他種々の結晶材料を基板として用いた研究が行われている.我々は,高移動度の特徴を持つGaAsに着目し,GaAsターゲットを用いたスパッタリング法によるGaAs(111)基板上へのGaN薄膜成長研究を進めている.今回は,反応性スパッタリングガス(Ar+N2)の混合比を幅広く変化させてGaN薄膜成長を行い,得られた薄膜の結晶性等を評価した.