脳神経外科ジャーナル
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特集 小児
小児脳腫瘍の多様性と多角的治療戦略
―Diversity and Inclusionの観点から―
近藤 聡英
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2023 年 32 巻 4 号 p. 220-228

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抄録

 社会活動の効率性向上には, 活動に参加する個々がより能力を発揮するための考え方として, Diversity and Inclusionが求められている. もともと小児脳腫瘍は多様性に富んでいる疾患群である. 発症年齢によって身体的, 心理的, 環境的要素が大きく異なる. またその腫瘍型は, 目まぐるしく分類や定義が変化している. 小児脳腫瘍は, 病理組織学的類似性よりも分子生物学的性格の類似性のほうが, より臨床像を反映しているとされ, 分子生物学的解析技術の進歩が必然的に腫瘍型の新たな分類を提案することとなる. しかしながら, 細分化された腫瘍型それぞれに見合う適切な治療はいまだ提案されてきていない. これらに対応し得る治療法を見出すためには, さまざまな知識や知見をもつ人々をこの分野に取り込んでいく必要がある. 本稿では, この考え方に基づいて, 小児脳腫瘍分野を捉えて現状と展望を考察する.

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© 2023 日本脳神経外科コングレス
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