材料と環境
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解説
軟X線放射光を用いた溶融Zn-Al系めっき上腐食生成物の構造解析
西原 克浩松本 雅充木本 雅也工藤 赳夫内田 仁春山 雄一神田 一浩松井 真二
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2008 年 57 巻 2 号 p. 76-80

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抄録
溶融Zn-0.2%Al,Zn-5%AlおよびZn-55%Alめっき上に形成される自然酸化膜,およびめっき面にNaCl粒子が存在する大気中湿潤環境下において形成される腐食生成物の構造について,放射光 (150 eV) 及びAl-Kα線 (1487 eV) を励起光源とする光電子分光法によって調査した.励起光源として150 eVの放射光を用いた光電子分光法においては,Al2p,Zn3d,Cl3p及びO2p電子の検出深さは,約1 nm以下であり,1487 eVを用いた場合の3分の1以下となる.
その結果,自然酸化膜における表層の最大成分はZnめっきへのAl添加量に関係なく,Al酸化物であることがわかった.また,腐食生成物の表層1 nmにおける最大成分は表層4 nmにおける最大成分とは異なることがわかった.腐食生成物は,主にZn酸化物,Zn塩化物,Al酸化物およびAl塩化物によって形成され,これらの構成比率は,ZnめっきへのAl添加量や表面からの深さによって変化する.
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© 2008 公益社団法人 腐食防食学会
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