2024 年 3 巻 1 号 p. 13-23
〈目的〉
本研究の目的は,93名の男性心筋梗塞患者を対象に,生体電気インピーダンス法によるPhase angleと心肺運動負荷試験で測定した最高酸素摂取量との関連を明らかにすることである.
〈方法〉
急性心筋梗塞の診断で入院し,経皮的冠動脈インターベンションを施行した93名(58.0±10.0歳)を対象とした.Phase angleの数値に基づいて高Phase angle群と低Phase angle群に分け,患者背景および各測定項目を比較した.Phase angleを従属変数とした重回帰分析を行い,関連因子を検討した.
〈結果〉
低Phase angle群は高Phase angle群と比較し,有意に高齢であり,最高酸素摂取量をはじめとする心肺運動負荷試験や握力,膝伸展筋力,四肢骨格筋指数で有意に低値であった.多変量解析でPhase angleと年齢,アルブミン,最高酸素摂取量,四肢骨格筋指数に関連を認めた.
〈結論〉
Phase angleは,運動耐容能の最も一般的な指標である最高酸素摂取量を反映することが示唆された.Phase angleは,栄養指標,運動耐容能,骨格筋量を包括的に評価でき,包括的心臓リハビリテーションにおいて効果判定の一指標として活用できる可能性がある.