日本作物学会紀事
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栽培
水稲の湛水直播・落水栽培における落水時期が出芽・苗立ちに及ぼす影響
古畑 昌巳楠田 宰福嶌 陽
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2005 年 74 巻 2 号 p. 134-140

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抄録
打込み点播機での播種を想定した水稲の湛水土中直播栽培において, 湛水播種・落水栽培法における落水時期が出芽・苗立ちに及ぼす影響をポット実験で検討した. 過酸化カルシウム剤で被覆した水稲種子を湛水土壌中に播種した後に落水を行った場合, 落水直後からの土壌収縮によって土壌水分が低下して固相率が増加し, 土壌構造が大きく変化した. 播種直後に落水した区では, 播種後3日目頃から気相が出現して通気性は向上したが, 土壌の孔隙が水で満たされている状態の飽水区および播種5日後に落水した区では, 播種後9日目でも気相は出現しなかった. 播種直後に落水した区は, 他の区に比べて播種から出芽, 第1葉抽出および苗立ちまでの日数が短く, 茎葉部および根の乾物重は著しく増加した. 以上の結果, 湛水播種・落水栽培法では, 播種直後からの落水が出芽・苗立ちの向上に有効であることが示唆された.
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© 2005 日本作物学会
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